ドボシュトルタ

5層~7層からなる薄いスポンジケーキの層の間にモカ・チョコレートクリームをはさみ、一番上のスポンジケーキをカラメルで覆って仕上げた、ハンガリー起源のトルテ(切り分けて食べる焼き菓子)。

ハンガリー語:dobostorta [ˈdoboʃˌtortɒ]、ドイツ語:Dobostorte、英語:Dobos Torte、Dobosh
ドボシュトルタまたはドボシュ・トルタ。日本ではドイツ語風にドボシュ・トルテと言う表記も見られる。ドボストルテは誤読。

ハンガリーのブダペシュト(ブダペスト)のグルメフード店の経営者および料理研究家であるドボシュ・C・ヨージェフ(Dobos C. József [ˈdoboʃˌʦe̝ːˈjoːʒɛf])が、1887年にドボシュトルタを作り出し、ドボシュに因んで名付けられた。

ドボシュはドボシュトルタの包装を工夫して、国内外に発送した。1896年の万国博覧会にはドボシュパビリオンが造営され、作りたてのドボシュトルタを来場者に供した。

ドボシュトルタのあまりの人気から粗悪な偽物が出回るようになったため、ドボシュは1906年にドボシュトルタのレシピを公にし、ブダペシュトの菓子職人とメーゼシュカラーチ(mézeskalács [ˈme̝ːzɛʃˌkɒlɑ̈ːʧ]、ジンジャーブレッドの一種)職人のギルドに寄付した。

1962年には、ハンガリーの料理人と菓子職人の組合がドボシュトルタの生誕75周年記念式典を催し、菓子職人達が直径6フィート(約1.8m)のドボシュトルタと共にブダペシュトの通りをパレードした。

ドボシュトルタはオーストリア=ハンガリー二重君主国の君主、ハンガリー国王フェレンツ・ヨージェフ1世兼オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の好物でもあった。ブダペシュトでは、老舗のパティスリージェルボー (Gerbeaud) [ˈʒerboː] でも食べることができる。また、最近では日本でもジェルボー東京本店でドボシュトルタは提供されている。